初めて小説を書かれる方や、スランプで思い悩んでしまった方へ向ける、小説の書き方講座集です。
難易度ごとに分類していますので、ご自分の希望する分野をお好きな順で是非どうぞ♪

□文学論の必要性

文学とは何だろう。
時々そんな事を考えます。

大型の書店に行けば、そこには文学論という棚があります。
そこに並ぶ本をめくると、

「私小説というのはそもそも…」
「春樹は異端児であり…」
「構造がストーリーを導き…」
と色々な事が書かれています。アンチテーゼ、イデオロギー、イデア。
わかる言葉、わからない言葉まで様々です。

私の個人的な感覚でお話ししますと、昔は「文学」が大嫌いでした。
正確に申し上げると、「文学論」が大嫌いでした。難解な言葉が並び、それが権威を持つような、もっと簡単に言えば"カッコイイ”としているようそんな空気を感じてしまい、嫌いになってしまいました。今でも、そういう物がいくつかあるとは思っています。好きな物もあれば相変わらず嫌いな物もあります。
多くの文学論をトライしましたが大抵はわからずじまいでした。
もちろん大変参考になる物もありました。それを書かれた作家さんには今でも感謝と尊敬の気持ちを抱いています。

そんな「わかる文学」を書いてくださった数少ない話を読んだ時に感じた事がありました。

「文学」は、つまり文学論は、本当に必要なんだろうか? 


「漱石論」「春樹論」のように、有名作家の作品を文学的な立場から分析した本がありますよね。これは本当に私達に必要だろうか、と考えました。

例えば私は司馬遼太郎が好きですが、同じ作品を貴方が読めばきっと感じる物も考える事も、好きも嫌いも違うはずですよね。文章を読む時、一番大切なのは「感じる」という事、だと思います。

読んで感動できれば良い。
何かを思えばそれで良い。

そう思います。必要なのは文学的構造でも、作品の持つイデオロギーでもないと思います。
こうして小説書き方講座という、小説の書き方論を書いている身ですが、私はこの書き方をルールにしてほしいとは思っていません。
参考にして、基本を知っておく事が一番大切です。ですが、基本を知った上でそれにとらわれる事なく、自分らしい「感動できるもの」を書く事が大切ですなのではないでしょうか。

一流のサッカー選手が基礎のプレーを抜群にできる上で、自分らしいプレーを磨くように
一流のピアニストが練習曲をキチンと弾ける上で、自分の解釈で名曲を弾くように。

この小説書き方日記で基礎を知って頂きたい、そして他の所で基礎をさらに知って頂きたい…。
その上で、自分らしさをだして頂ければ…。

決して、文学論や構造に捕らわれる事なく、小説の書き方をルールにしてしまう事なく。

一番大切なのは、自分の気持ちを込めて書くという事で、
それが誰かを感動させ、何かを感じてもらえる事になるのではないでしょうか。



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