名は人を語る
まず始まりは名前についてからです。名前など何でも構わないと思われるかも知れませんが、実際の所、かなり重要な要素となります。
まず見ていて恥ずかしい名前というのは確かにありますよね?
例は特に出しませんが、子供向けの漫画や10年くらい前の青春ドラマに出てきそうな名前、幾つか連想が出来ると思います。作中においてその人物が作品に登場して最初に目につくのは名前がほとんどです。その一歩目で躓いてしまう訳にはいきません。
そして、もうひとつ。時代によって名前は変わるという事です。10代の少女の名前に「ヨネ子さん」では
さすがに問題だという事は、見たままですよね(笑)。
さらに一つ。あまりに現実味のない名前というのも避けた方が無難だと思います。無意味に耽美な名前などです。
漢字ではその字自体が美しい物が多くあります。中国の方の名などを拝見すれば、その美しさに見惚れる事が多くあります。
しかし、それを安易に日本人に適用すべきではありません。現実離れした名ではその登場人物の現実味そのものを奪ってしまいます。
そうなれば、小説は所詮空想の物語、という先入観が読者に生まれてしまい、その先のストーリーを読んで頂けない可能性も出てきます。そんなところで損をするのはもったいないですもんね
自分の友達にそんな名前の人がいた、少し変わった、良い名前だった。
そう思える名前。それがベストではないでしょうか?
物語は人の数ではない。しかし…
一つの小説に一体何人の人間を出すのか。短編に五人も十人も出されてしまっては、おそらく読者様も全員を覚え切れないでしょう。逆に長編において二人だけで進んでは、ややもの足りなさが残ります。
ただしこれはあくまで「一般論」であり、作者の実力次第でコントロールが可能な部分でもあります。
実際に、名だたる文学賞を受賞した作品などでは、信じられない人数設定がなされているケースも多く見受けられます。
ここは貴方の物語が必要とする人数を出せばそれで良いと思います。しかし、一つ考えなければならない事があります。
それは、「必要なイベントや名台詞を言わせるためだけに人物を増やしてはいない?」という点です。
これはあまり意味がありません。ストーリーの組み方を変えてやれば、その台詞やイベントは他の既存の人物で代替出来る事が多くあります。
そのようなケースで人数をむやみに増やしているのであれば、そこは削り所です。他の(既存の)キャラクターに置き換えてみましょう。基本的に、人数構成はよりシンプルな方が好まれます。
目安という点で一言で言ってしまうならば、短編なら三人まで。長編なら五、六人の辺りが目安でしょうか。
しかしあくまで目安ですので、書き分けに自信があれば、何人になさっても構わないと思います。
貴方が書きたい物は物語? 設定?
詳細な設定は小説を作る際には絶対に必要です。出来るだけ多くの設定がある方が小説の世界に広がりが生まれます。ただし、それはあくまで「その設定を使って小説をちゃんと書くならば」という条件付きです。
特にファンタジー小説家志望の方に多い例ですが
例えば、ファンタジーの人の場合、魔法(特にこれが多いように思います)や街や歴史などの設定は異常なまでに詳しく、街と街の距離から、その移動にかかる時間まで計算して出される方などがいらっしゃいます。
しかし肝心の本編の進み具合はというと最後の決戦シーンしか書けていない。こういうケースがまま見受けられます。
確かに設定はあるに越した事はありません。しかしそれにばかり時間を割いるのは「どうかな…」と思います。
街と街の距離が、実際に本編に必要でしょうか?
街の間の移動時間に主人公の命運がかかっているのならば全く問題がありません。その時間によってアリバイが崩れるのならば是非設定すべきです。
しかし全ての街の距離を出す必要などはないですよね。
どこかで切らなければならなりません。
必要な設定だけでは小説は書けません。世界がその設定の範囲内でしか存在しないからです。
しかし設定の世界だけが広くとも、主人公が動ききれない世界であっては、同じように意味がなくなってしまいます。
物語が必要とする設定の量を見極めなければなりません。そして、それよりもやや広い設定を持っておく事が
奥深い小説をの素になるでしょう。
出し惜しみは損にならない。
先ほどの続きになりますが、設定を一生懸命作ってしまうとどうしても苦労した分、自分の努力を見てもらいたくなります。だからこそ、本編の中に関係のない無駄な設定が描かれる事があります。
例えば恋愛小説で、主人公の女性は同じ部署の上司に恋をしてしまった。
そういった話であるのに、なぜか途中から、友人の弟の経歴の話が入ったりしててはまずいですよね。
ストーリーに関係のない話はできるだけ書かないでおく方が無難です。
設定は自分の胸の奥にそっと隠しておきましょう。
誰にも見せずに大切にしまっておく。しかしそれは無駄にはなりません。
先ほどの恋愛小説の話で言うならば、主人公は昔、何か辛い体験をして以来、男性に対して抵抗を持っていたという設定があったとします。
しかしそれは「私、実は...」と口にしてしまえば、そこでただの説明台詞に変わってしまいます。
そっと隠しておくのです。しかし相手の上司と本格的な関係になった時、
彼女はきっとその体験のせいで、逃げる事を選ぶでしょう。
その時上司は考えます。彼女に昔、何かあったのだろうか…。
こうして話は膨らんで行きます。
設定はもろに見せなくても自然とにじむように見えてきます、焦らずそっと隠してみましょう。
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